祖母が残してくれた着物

私の幼い頃の記憶の中にいる祖母は、外出時はいつも着物。きれいな女性。戦争未亡人となり、女手一つで母を育て、色々と苦労もあっただろうにそんな話は一切せず、ただただ私を可愛がってくれました。。

私にも加賀友禅の着物を一枚作ってくれたけど、その時は正直ワンピースとかバックとかアクセサリーでも買ってもらったほうが良かったと思ったものです。若かった私には価値が良くわからなかったのです。

祖母が亡くなり、形見分けの際に、私には価値はよくわからないけれど、母や大叔母が、数は少ないけれそ質の良いものばかりだと話していました。

色や柄は地味なものばかりだが、質の良いものだというところがいかにも祖母らしい。きっとつましい生活を送りながら一生懸命お金をためて買い揃えたのだろうと思います。

きっとおしゃれな女性だったのでしょう。ただ時代や境遇がそれを許さなかったのだと思うと淋しい気がします。

そう言えばもう20年近く祖母の着物姿は見る機会がなかったけれど、今頃はあちらで着ているのでしょうか。遺品整理も終わって願わくば若くして死に別れた祖父と再会し、着物姿でデートなど楽しんでいて欲しいと思います。